付録:セールトレーニング体験者・若者が残した感想文

 この感想文は平成10年11月3日東京ビッグサイトにおいて開催された
日本航海学会50周年事業「日蘭修好400周年記念シンポジウム」において
(財)大阪港開発技術協会 帆船事業部運航課長 奥田 忠道氏が
「日本におけるセールトレーニングの現状」について講演され、
若者が残した感想文を披露された。
その時の講演内容から一部を抜粋したものです。

「。。。乗る前は自分が嫌だと思う事から逃げていたけれど。今はこの船での
体験、あんなにもつらく苦しいなかで頑張ったんだから、逃げては行けないと
思うようになった。この船で知り合ったいろんな人の話を聞いて、いろんな
生き方があるなと思った。。。」

「。。。社会人になってから淡々とした毎日を送っていましたので、今回は
思いっきりしんどくて、体力を使って、精神力も使って、笑って、泣いて、
感動して。。。大変気持ち良かったです。若返ったような?気がします。。。」

「。。。忘れかけていた集団行動の楽しさと厳しさ、そして人を思いやる事の
大切さを改めて知り。。。私のことを快く出してくれた両親に、いろんな事を
教えて下さったクルーの皆さん、いつも励まし、心の支えになってくれた
ボランティアスタッフの皆さん、一緒に頑張ったトレーニーの皆さん、本当に
ありがとうございました。。。」

「。。。3日前の霧の中にはいろいろなものが隠されていました。海、自然の
強さと美しさ。同じ時を過ごし、感動を共有した仲間。それらと出会わせてくれた
本船。海と人と船を発見したような気がしました。。。」

「。。。『よかったよー、最高やった!!自分の心にいっぱい出会えたような
気がする。』今回の感想を聞かれてこう答えた。レーススタート直前、体中の
細胞がプチプチと音を立てるような興奮、ゴールしたときの喜び、セールの
ことを理解し始めたときの楽しさ。よく笑い、よく泣いた。あふれんばかりの
ありがとうを感じた。そしてこのおもいの傍らには必ず仲間がいる。この仲間が
居てくれたから。。。そして一緒に喜んだり、泣いてくれたからこそ、こんなに
うれしさ、楽しさをかみしめることが出来たんだと断言できる。
それがたまらなくうれしい。みんなに出逢えたことを本当に幸せに思う。。。」

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