(5)その他

 (5)−1 新港1突から3突まで
  これら岸壁は、神戸港築港工事第1期すなわち1907年〜1921年
 (大正10年)に完成したものである。
   被害程度は1/2突間、2/3突間、3/4突間の物揚場天端の
 積方塊がいづれも陥没した。これらは最小限の前出し工法が採られ、
 基礎マウンドを前面に延伸し, 従前同様に方塊積み構造で復した。
  新港第2、第3突堤岸壁は、東西および先端部とも既設ケーソンの
 沈下があったがケーソンは現状のまま利用し、上部工を計画天端高
 まで嵩上げした。
(5)−2 防波堤の嵩上げ (写真 6th-01 1枚)
  神戸港の主要防波堤(第1、第6および第7)すべてが約2メートル
 沈下した。 所定の天端高に嵩上げ復旧するとともに、さらに強度を
 補うため必要に応じ防波堤内側海底の基礎捨石範囲を拡大し、
 その上端への被覆石を施工。
  あるいは又、提体拡幅のため水中コンクリート工法が採用された。
(5)−3 フローティングクレーンによる運搬作業
    (写真 6th-02〜6th-06まで 4枚 )


photoseries6th

photo6th-01

約2m沈下したため、MAX 2m嵩上げされた第7防波堤、
白い部分が嵩上げされた部分。灯台は2m下がったまま。


photo6th-02

震災1年後のもの。この時期、連日フローティングクレーンによるケーソンの
運搬が行われた。即ち打手替えの準備である。すべての利用可能な岸壁上は
ケーソンで溢れ置き場は無くなり、第7防波堤内側に仮置き並べられた。
深田サルベージ「武蔵」3,600トンによる。このケーソンも小さく見えるが
LXBXH=13X13X16.8m、重さ1ヶ1,600トンある。


photo6th-03

大量に破損、折損したガントリークレーをまとめて効率よく修理する必要から
神戸港内に2カ所岸壁上の修理場所が設けられた。ここ六甲アイランド
R−Zバースもその一つ。ガントリークレーンの持ち込み、
持ち出しが連日、フローティングクレーにより行われた。


photo6th-04

新装なった六甲アイランドR-Hバースへ修理済みのガントリークレーンを
再据え付けする寄神建設「新寄隆」3,000トン


photo6th-05

倒壊した国道2号バイパスの新しい橋桁は海上より搬入された。
長さ40メートル。メリケンパーク前の設置場所へ向かう深田サルベージ
「金剛」2,050トン。当日は神戸港第1航路及び第2航路は、ほぼ終日交通管制された。


photo6th-06

新装なった摩耶埠頭旧Pバースにガントリー頭部を再設置する
寄神建設「海翔」4,100トン


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